ジュエリー製造用語集
ジュエリー製造に関する専門用語を、初めての方にもわかりやすく解説します。キャスト加工、3Dプリント、素材、仕上げ加工など、MESREHのサービスに関連する用語を網羅しています。
製造方式
キャスト加工(鋳造)
キャスト加工とは、ワックスやレジンで作った原型を鋳型に埋め込み、焼失させた空洞に溶融金属を流し込んで製品を作る製造方法である。ジュエリー業界では「ロストワックス鋳造法」が最も広く使われており、複雑な形状の再現に優れている。MESREHではシルバー(SV925・SV950)、ゴールド(K10・K18・K24)、プラチナ(PT900・PT950・PT1000)、真鍮のキャスト加工に1個から対応している。
ロストワックス鋳造(Lost Wax Casting)
ロストワックス鋳造とは、ワックス(蝋)の原型を石膏の鋳型で包み、高温で焼成してワックスを溶かし出し(lost = 失われた)、その空洞に溶かした金属を流し込む精密鋳造法である。インベストメント鋳造とも呼ばれ、紀元前から使用されてきた伝統的な技法である。
ゴム型(ラバーモールド)
ゴム型とは、完成した原型(マスター)からシリコンゴムで複製用の型を取ったものである。このゴム型にワックスを注入することで、同じ形状のワックスパターンを繰り返し生産できる。MESREHでは3Dプリントの原型から直接鋳造するため量産用のゴム型を作る必要はないが、お手持ちのゴム型をお送りいただいての鋳造(鋳造のみのご依頼)も承っている。
ワックスツリー
ワックスツリーとは、複数のワックスパターンを棒状のワックス(スプルー)に接合した樹木状の構造体である。これを鋳型に埋没させて一度に複数個のキャストを行うことで、生産効率を高める。
鋳巣(いす)
鋳巣とは、鋳造の際に金属の内部や表面にできる小さな空洞のことである。ロストワックス鋳造では完全には避けられない現象で、仕上がりの品質を左右する。MESREHの「ジュエリー研磨」では、鋳巣をできる限りレーザーで埋めてから研磨する。
3D技術
3Dプリント(積層造形 / Additive Manufacturing)
3Dプリントとは、3Dデータから薄い層を積み重ねて立体物を造形する技術である。ジュエリー分野では、キャスト用の原型の出力、デザイン検証用のプロトタイプ製作に使用される。MESREHではキャスト用原型の出力に使用しており、出力工賃はお品物の重さで決まる1本の決まり(使用する機種によって金額は変わらない)。
3Dモデリング(CAD / Computer-Aided Design)
3Dモデリングとは、コンピュータ上でジュエリーの立体設計データを作成する工程である。専用ソフトウェアを使用し、手彫りでは困難な精密形状や複雑なパターンをデジタルで設計する。MESREHでは手描きの絵や写真から鋳造できる3Dデータを作成するサービスを提供している(前払い金¥5,500・全額が最終金額に充当。データはお渡しでき、権利はお客様に帰属する)。
STLファイル
STLとは、3Dモデルの表面形状をポリゴン(三角形の面)の集合として表現するファイル形式である。3DプリントやCNC加工のデータ入稿に最も広く使用されている標準形式。MESREHへの3Dデータ入稿もSTL形式でお願いしている。
リバースエンジニアリング
リバースエンジニアリングとは、既存の製品を3Dスキャンしてデジタルデータに変換し、設計データ(CADデータ)を再構築する手法である。廃版品の復刻やデザインの改良に活用される。
素材
シルバー925(Sterling Silver)
シルバー925とは、銀の含有量が92.5%の合金である。スターリングシルバーとも呼ばれる。純銀(99.9%)より硬度があり加工に適しているため、ジュエリーの標準的な銀素材として世界的に使用されている。
K18ゴールド(18金)
K18ゴールドとは、金の含有量が75%(18/24)の合金である。純金に比べて硬度と耐久性が高く、本格的なファインジュエリーの標準素材。イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドの3色がある。
K14ゴールド(14金)
K14ゴールドとは、金の含有量が58.5%(14/24)の合金である。K18よりも硬度が高く耐久性に優れるため、日常使いのジュエリーに適している。米国市場ではK18より一般的な金合金である。
K10ゴールド(10金)
K10ゴールドとは、金の含有量が41.7%(10/24)の合金である。コストを抑えつつ金の質感を持たせたい場合に選ばれる。カジュアルジュエリーやファッションジュエリーに多く使用される。
プラチナ(Pt900 / Pt950 / Pt1000)
プラチナとは、白金族元素に分類される貴金属である。Pt900は白金90%、Pt950は95%、Pt1000はほぼ100%の含有率。変色しにくく、アレルギーを起こしにくい特性からブライダルジュエリーに最も多く使用される素材である。
仕上げ加工
研磨(ポリッシング)
研磨とは、金属表面を磨いて光沢や質感を整える仕上げ工程である。鏡面仕上げ(ミラーポリッシュ)、サテン仕上げ(マット)、ヘアライン仕上げ、アンティーク仕上げなど様々な質感表現が可能。キャスト加工後に行う基本的な仕上げ工程である。
めっき加工(プレーティング)
めっき加工とは、金属表面に別の金属の薄膜を電気的にコーティングする処理である。金めっき、ロジウムめっき、ルテニウムめっき(黒)などがあり、外観の変更、耐食性の向上、アレルギー防止などの目的で行われる。
ロジウムめっき
ロジウムめっきとは、白金族元素のロジウムを金属表面にコーティングする処理である。明るい白色光沢を持ち、変色・腐食に強い。ホワイトゴールドやシルバーの仕上げに広く使用される。
石留め(セッティング)
石留めとは、宝石をジュエリーの金属部分に固定する技法の総称である。爪留め(プロングセッティング)、覆輪留め(ベゼルセッティング)、彫り留め(パヴェセッティング)、チャネルセッティングなど、デザインや石の形状に合わせた多様な技法がある。
ロウ付け(ソルダリング)
ロウ付けとは、ロウ材(はんだ)を使って金属パーツを接合する技法である。リングのサイズ直し、パーツの接合、チェーンの修理などに使用される。本体の金属と色味を合わせたロウ材を選ぶことで、接合部を目立たなくできる。
ご注文に関する用語
前払い金
前払い金とは、MESREHでご発注のときにお支払いいただく金額のことである。3Dデータをお預かりして鋳造する場合は¥3,500、鋳造のみ(ゴム型・原型・現物)は¥1,500、3Dモデリングから始める場合は¥5,500。いずれも全額が最終金額に充てられる。最終金額は「地金代+出力工賃+キャスト工賃」で、お品物の完成後に実際の重さで確定する。
OEM(Original Equipment Manufacturing)
OEMとは、クライアントの設計・仕様に基づいて製品を製造する方式である。ブランド側がデザインを提供し、メーカーが製造を担当する。
ODM(Original Design Manufacturing)
ODMとは、メーカーがデザインから製造まで一括して行う方式である。自社にデザイナーがいないブランドに適している。
MOQ(Minimum Order Quantity)
MOQとは、最小発注数量のことである。MESREHではMOQの設定はなく、キャスト加工は1個から注文可能である。