ジュエリー3Dプリントとは、3Dデータから原型を直接プリンターで出力し、ロストワックス鋳造で金属のジュエリーにする作り方です。ゴム型を作らないので、指輪もアクセサリーも1個から、型代なしで製作できます。この記事では、初めての方に向けた仕組みの説明から、データを日常的に扱う方に向けた実務の注意点まで、東京・御徒町で鋳造まで一貫して行っている工房が、順を追ってご説明します。
工程は5つです。途中に「型を作る」工程がないことが、従来の作り方とのいちばんの違いです。
| 工程 | やること |
|---|---|
| 1. データ | 3Dデータ(STL)を用意します。手描きのスケッチや写真から当社で作ることもできます |
| 2. 3D造形 | 鋳造用のレジンで、原型をプリンターから直接出力します |
| 3. 鋳造 | 原型を石膏に埋め、焼いて消し、空洞に溶かした金属を流し込みます(ロストワックス鋳造) |
| 4. 仕上げ | 湯道を外し、研磨します。石留めやめっきもここで行います |
| 5. お届け | 検品してお届けします。通常便でご発注から約5〜7日間です |
金属を直接プリントするのではなく、樹脂の原型を金属に置き換える方式です。だから仕上がりは、昔ながらの鋳造ジュエリーと同じ金属の質感になります。
従来のジュエリー量産は、原型からゴム型を作り、そこにワックスを流して原型を複製する方法でした。どちらが良い悪いではなく、向いている場面が違います。
| ジュエリー3Dプリント | ゴム型鋳造 | |
|---|---|---|
| 型代 | かかりません | ゴム型の製作費がかかります |
| 1個だけ作る | 向いています | 型代のぶん割高になります |
| デザイン修正 | データを直して出し直すだけ | 型の作り直しが必要です |
| 同じものの再生産 | データがあればいつでも同じ品質 | 型があれば安く早い |
| 型の劣化 | ありません | 使ううちに摩耗します |
数百個単位で同じものを作り続けるならゴム型に分があります。1個から数十個、デザインを変えながら作るならジュエリー3Dプリントが向いています。当社はゴム型・ワックス原型・現物からの鋳造も承っているので、途中からの切り替えもご相談いただけます。
指輪、ペンダント、ピアス、イヤーカフ、バングル、チャーム。ジュエリーに限らず、フィギュアや精密パーツ、記念品など、金属でつくれる形ならご相談いただけます。
素材はSV925、SV950、真鍮、K10YG、K18(YG・PG・5:5)、K24、PT900、PT950H、PT1000からお選びいただけます。どの素材でも、発注前にその場で概算金額を確認できます。
金額は3つの足し算で決まります。
当社のご発注ページにSTLを添付して素材を選ぶと、この内訳つきの概算がその場で表示されます。何度でも無料です。ご発注時にお支払いいただくのは前払い金¥3,500だけで、全額が最終金額に充てられます。上乗せではありません。最終金額は完成後の実際の重さで確定し、内訳つきでご請求します。
ご発注からお届けまで、通常便で約5〜7日間、お急ぎ便で約5日間が目安です。データ入稿の締め切りは15時で、それまでにいただいたデータはその日のうちに製作の準備に入ります。ゴム型を作る時間がないぶん、思い立ってから手元に届くまでが短いのもこの作り方の利点です。
手描きのスケッチ、写真、言葉だけのイメージからでも始められます。当社のデザイナーと技術者が、鋳造できる3Dデータを作ります(3Dジュエリーデザイン。前払い金¥5,500、全額充当)。作ったデータはお客様にお渡しできますので、2回目からはデータ入稿で直接ご発注いただけます。
ここからは、CADやモデリングソフトを日常的に使う方に向けた内容です。
ジュエリー3Dプリントのサービスは他にもあります。そのうえで、当社の仕組みは次の考えで作ってあります。
実際のご依頼は、おおよそ次の5つの顔ぶれです。ご自身に近い方の使い方が、いちばんの参考になると思います。
作家・デザイナーの方。1個から型代なしで作れるので、ブランドの新作を小ロットで試し、売れた分だけ再生産する使い方が中心です。データがあれば何度でも同じ品質で作れます。
職人・原型師の方。手彫りのワックス原型や現物からの鋳造だけのご依頼も多くいただきます。CADに移行中の方は、データ側の注意点を無料のデータ確認でお使いください。
ジュエリースクールの受講生・学生の方。課題や卒業制作を本物の金属にする使い方です。授業で作ったCADデータをそのまま入稿できます。
はじめての個人の方。記念日の指輪や、頭の中のイメージをかたちにするご依頼です。絵が描けなくても、言葉からのご相談で始められます。
法人・OEMのご担当者。量産前の試作、ノベルティや記念品の小ロット製作、継続的な製造委託。卸のお取引も承っています。
Q. 3Dプリントのジュエリーは、普通のジュエリーと何が違いますか。
A. 完成品は同じ鋳造ジュエリーです。違うのは原型の作り方だけで、金属の質感や強度は変わりません。
Q. 1個だけでも頼めますか。
A. 承ります。型を作らないので、1個でも型代はかかりません。
Q. データがなくても頼めますか。
A. 承ります。スケッチや写真、言葉のイメージから当社でデータを作ります。データはお渡しできます。
Q. 金属を直接プリントするのですか。
A. いいえ。樹脂の原型をプリントし、ロストワックス鋳造で金属に置き換えます。貴金属の直接プリントより仕上がりと金額のバランスが良く、ジュエリーでは現在もこの方式が主流です。
Q. 強度が心配です。
A. 完成品は鋳造品としての強度があり、日常使いに耐えます。ただし鋳巣(内部の小さな空洞)は鋳造の性質上ゼロにはできず、目立つものは検品で弾いています。
Q. 同じデータで作り直せますか。
A. 作り直せます。当社はデータを保管しないので、お手元のデータを再入稿してください。同じデータなら同じ品質で仕上がります。
STLをお持ちの方は、ご発注ページに添付して素材を選ぶだけで、内訳つきの概算がその場で出ます。まだ決まっていない方は、初回無料のご相談からどうぞ。ご来店・オンラインのどちらでも承ります。